ポリフェノールとは
ポリフェノールは植物の色素や苦み成分で約300種ある総称のことを指します。植物に含まれる色素や苦みの成分で、光合成によってつくられるものです。ほとんどすべての植物に存在し、その数は約300種もあると言われています。
化学構造をみるとOH基(水素基)がついているのが共通の特徴で、このOH基が活性酸素を除去する働きをし、残りの部分がそれぞれ独自の性質を表しています。
ポリフェノールは効果の強い抗酸化物質
抗酸化作用を持つ成分としては、ビタミンCやビタミンEが知られていますが、ビタミンCは細胞の水溶性部分で、ビタミンEは脂溶性部分で作用を発揮します。それぞれ働く場所に制限があるのですが、ポリフエノールは、細胞間の水溶性部分を守りながら、脂溶性部分や細胞膜でも抗酸化作用が働くことがわかっています。つまり、オールラウンドプレーヤーなのです。いつでもどこでも、OH基が発生した活性酸素禽じ込めて害のない物質に変えてくれるわけなのです。
ポリフェノールの種類
強い抗酸化作用を共通の働きとして持つポリフエノールは、種類によって独自の機能性を持っています。たとえば、ぶどうなどに含まれるアントシアニンは、肝臓の機能を高める働きがあり、大豆に含まれるイソフラボンには女性ホルモンのバランスをととのえる働きがあります。
また、緑茶に含まれるカテキンには、殺菌作用や血中コレステロールを低下させる働きがあります。このような固有の作用を知り、さまざまな食品をとれば、より効果的にポリフエノールを摂取することができます。
動物性脂肪が好きなフランス人に動脈硬化が少ないのは、赤ワインのおかげ。こんな学説が発表されて注目を集めました。赤ワインには、原料であるぶどうの種子にタンニン、カテキン、皮にリスべラロール、アントシアニンなど、多くのポリフエノールが含まれています。また、リスベラロールにもがん予防効果あることがわかっています。成熟期間が長く、色の濃い赤ワインほど抗酸化カが強いとされています。